おかげさまを持ちまして、すでに発売を始めてから10ヶ月以上が経ちますが、順調に売れております。
日本語で書かれたDELFの教材がないのでDELFは勉強ができない、という声から産まれた本です。
著者は、日本でDELFが実施されることになってときから試験に関わって来た長崎外国語大学の名誉教授・阿南婦美代先生です。先生もまたこうした状況を変えたいと思ってきた人のひとりでした。
そもそもDELFは、試験がすべてフランス語なのでまったくのフランス語初心者にとってはハードルが高い試験です。よく仏検と比較されて仏検3級以上という言い方がされますが、内容は仏検4級程度のフランス語力でも十分に受かることができます。そこには、問題文がフランス語であることが難易度をあげています。
もう1点、DELFの難易度をあげているのは、日本人の苦手とする聞き取り問題です。問われている内容はそれほど複雑なものではありませんが、数字の聞き取りは日本人にとっては鬼門といってもいいでしょう。また、同様に面接試験は、ただでさえ黙りがちになる日本人にとっては難関です。
そうした日本人の傾向を踏まえて本書では、聞き取りセクションに関しては練習問題に多くの問題を割いています。また、面接試験対策としては、そのまま覚えておくと良いフレーズを網羅しました。
このように日本で日本人向けにDELF対策本を作るということは、日本人の弱点に特化して作るということでもあります。こうして著者と二人三脚の作業を通して、悲願が達成されました。これからもずっと愛される作品になることを願っています。
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